タイ・バンコクのタクシーの料金や相場,注意点と乗り方

タクシーを使う一番のメリットは、目的地さえ伝えれば、あとは乗っているだけで到着できるその手軽さですよね。大きな荷物を持っていれば尚更です。電車のように駅まで行く必要もなければ、煩わしい乗り換えの必要もありません。

日本のタクシーは安くなく、個人では気軽に利用することはできません。一方のタイでは、初乗り1キロの運賃は日本円にして約100円とリーズナブル。複数人でシェアすれば公共交通よりも安くすむこともありますね。また、日差しと暑さの厳しいタイでは、冷房の効いた車内は快適そのものです。

便利な反面、渋滞に巻き込まれて時間をロスすることや、ぼったくりドライバーなどとのトラブルもあります…。

今回は、バンコクのタクシー事情と知っておきたい料金の相場や注意点、乗り方などをご紹介します。




Contents

タイ・バンコクのタクシー事情

ツートンカラーのタイのタクシー

安くて便利なバンコクのタクシーは日常の足

バンコクの街を隅々までカバーしてくれる「タクシー」は、初乗りが1キロ35バーツ(約100円)と安いことから庶民の日常の足として広く利用されています。

ほとんどのタクシーの車種は、トヨタのセダン「カローラアルティス(カローラの東南アジア専用車)」でガス燃料車です。荷物を多く積めるバンタイプもまれに見かけることがあります。

例えば、荷物の多いときや疲れたときに一駅や二駅の近距離はもちろん、バンコクからパタヤなどの中長距離の移動にも利用できます。ただし、中長距離の場合は交渉制です。

バンコク市内を走るタクシーの車両台数は多く、幹線道路であれば夜中でも空車を見つけるのは苦労しません。

タクシーは便利ですが通勤時間帯の利用は渋滞に巻き込まれると思って下さい。朝夕のスクンビット通りなどは渋滞がひどく本当に進みません、歩いた方が早いほどです…。

ケースバイケースでうまくタクシーを利用したいですね。

タクシーの乗り方

フロントダッシュボードで点灯する赤文字(ว่าง)が空車のサインです。空車を見つけたらドライバーに手で合図して乗車する意思を伝えましょう。

タクシーが停まったら、乗り込む前に行き先を告げます。これはタイでは乗車拒否にあうことが多く、乗車前に行くかどうかの意思確認をするためです。

また、メーターを使わないドライバーは、“○○○バーツ”などと料金を提示してくるので、相手にせず次のタクシーを待ちましょう。

行き先の伝え方は、「ホテル名や駅名などの目印」、目印がない場合は「大通り名とソイ(大通りに通じる脇道)の番号」を伝えます。片言の英語で問題ありません。建物名と住所のメモを見せるのもいいですね。電話番号があれば運転手が場所を聞いてくれることもあります。

正直、ホテルの固有名などはドライバーはおおまかなエリアはわかっても細かい場所まではわかりません。初めて行く場所は、乗車前に地図で場所を確認しておくと安心です。

メーターには運賃は183バーツ、距離23.3㎞、乗車時間29分と表示されています

乗り込んだ後はダッシュボードにあるメーターが動いていることを確認し、到着したら運賃を支払います。メーターは中央の数字が料金で小さい数字は時間と距離になります。

端数は丸めて支払うのがスマートですね。例えば上の写真のように183バーツなら185バーツ、あるいは190バーツといった具合です。

タイ人はタクシーを止めるとき、腕を7時から8時の方向に伸ばし、手を上下に揺らしてスピードを落としてくれという合図をします。もちろん日本式に手を挙げても問題ありません。

タクシーのおすすめは?

バンコクの街では様々な色のタクシー車両を見かけます。タイでも日本と同じように個人タクシーと法人タクシーの2種類があり、黄色と緑のツートンカラーは個人、青やオレンジ、緑,黄色,ピンクなどの車体は法人車両になります。

正直、サービスはドライバー次第です。車体がきれいでメンテナンスのしっかりしている車両を選ぶことがいいドライバーに巡り会うコツです。

タクシーの中にはポンコツのような車両や改造マフラー、趣味の悪い内装やステッカーが張ってある車両もあります。それらは避けたほうが無難ですね。

また、観光地や歓楽街で客待ちしているタクシーは吹っかけてくる可能性が高いのでご注意を。

人気のバス会社が設立した「ALL THAI TAXI」

一押しはタイで人気のバス会社「ナコンチャイエアー社」が設立したタクシー会社「ALL THAI TAXI」です。

なんと車両はトヨタのハイブリッド車「プリウス」を使用。乗車拒否をしないことを宣言しています。クレジットカード決算と領収書の発行が可能で、スマホのアプリケーションにも対応しています。

欠点は、絶対数が少なく車両がなかなかつかまりません。

配車アプリケーションの「UBER」「Grab Taxi」

スマートフォンの配車アプリケーションUBER」,「Grab Taxi」もおすすめです。

「UBER(ウーバー)」は、登録した一般ドライバーが車両を持ちこむスタイル。グレードによってはタクシーよりも安くなることもあります。

「Grab Taxi」はアプリケーションを通じて「Grab Taxi」に登録したタクシーの配車と支払いを行います。ただし、タクシー運賃に別途手数料20バーツ(最低)がかかります。

両アプリケーション共に複数のプランがあります。配車時にドライバーの情報がわかることや、明朗会計,トラブルが少ないなどの理由からタイ人の間でも人気があります。

特に夜間や早朝はおすすめですね。

バンコクのタクシー ツートンカラー

バンコクのタクシー オレンジ

バンコクのタクシー 黄色

タイのタクシー 赤,ピンク,ライトグリーン

トラブル防止には?タクシーに乗るときの注意点

タイのタクシー車内

タクシーは便利な一方、乗車拒否やぼったくり、遠回りなど悪質なドライバーとのトラブルも後を絶ちません。

タクシーを停めたら、乗車前にしっかりと目的地を伝えると同時に車内とドライバーの雰囲気を確認しましょう。歓楽街などで客待ちしているタクシーは、“○○○バーツ”などと法外な値段をふっかけてくることもあります…。

メーターを使わないドライバー,不潔で乱暴そうなドライバーなど少しでも不安を感じたら迷わず別のタクシーを見つけること

乗車したらメーターが動いているか確認し、タクシーの後部ドア内側に貼られている黄色の登録番号を記憶して下さい。忘れ物をしたときにも手掛かりになります。

車内ではドライバーの動きに注意を払い、居眠りなどあまりリラックスしすぎない方がいいですね。夜間や女性一人での乗車時は細心の注意が必要です

ドライバーは小銭をもちあわせていないことがままあります。乗車前に1,000バーツ札などの高額紙幣は細かく両替しておくこと。チップは必要ありませんが、細かい端数は繰り上げて丸めて支払うのがスマートな乗り方です

  • 車体の綺麗なタクシーを選ぶ。
  • 乗車前に行き先を伝え、運転手をよく観察し吹っかけてくるようなら別のタクシーを。
  • メーターが動いているか確認
  • タクシーの後部ドア内側に貼られている黄色の登録番号を記憶
  • 高額紙幣は乗車前に両替しておき、丸めて支払う
  • 夜間の1人での乗車を控える

車内は禁煙

タイのタクシー車内は禁煙になっている

タイのタクシー車内は全面禁煙です。違反者には2,000バーツの罰金が課せられるのでご注意を。

領収書は出る?

一部のタクシーを除いてほとんどのタクシーに領収書はありません。領収書が必要な場合は、「ALL THAI TAXI」や「UBER」,「Grab Taxi」などのスマートフォン配車アプリを使用することをおすすめします。

タイのタクシーの料金

タイのタクシー料金は初乗りが1キロメートル35バーツ、以後360メートル毎に2バーツが加算されます。さらに、時速6km以下の渋滞時には2バーツ/分が別途加算されます。

高速道路を利用した場合は、料金所を通過する度に25バーツから75バーツの実費を支払います

なお、バンコクからアユタヤやパタヤなど長距離の場合は、基本的に運転手との交渉制です。

2017年5月現在
営業キロ 料金
初乗り1km 35バーツ
1~10km 1km毎に5.5バーツ
10~20km 1km毎に6.5バーツ
20~40km 1km毎に7.5バーツ
40~60km 1km毎に8バーツ
60~80km 1km毎に9バーツ
80km~ 1km毎に10.5バーツ

渋滞がなければ50バーツで約4km弱、100バーツなら約12km移動できます。

なお、スワンナプーム国際空港からのタクシー料金などについては別記事で詳しく書いているので参考にしてみて下さい。

スワンナプーム国際空港からタクシーの乗り方やバンコク市内、パタヤまでの料金相場

2017-09-21

「Grab」や「UBER」対応のタクシーも

スマートフォンアプリケーション「Grab」対応のタクシー

スマートフォンの配車アプリケーションGrab Taxi(グラブタクシー)」や「UBER(ウーバー)」などに対応している車両も増えてきています。

「Grab Taxi」や「UBER」は配車からクレジット決済(現金も可)までアプリケーション内で処理できることからタイでも人気が高まっています。

「UBER」は、アメリカで生まれたアプリケーションで、登録車が自家用車を持ち込むスタイル。一方の「Grab Taxi」はマレーシア生まれ。一般のタクシーと利用者がアプリケーションを通じてやりとりをします。

「Grab Taxi(グラブタクシー)」の使い方

まずは「Grab」に登録

乗車地と降車地を入力してBOOKホタンを押します。おおよその料金も表示されます。

ドライバーとのマッチングをします

「Grab Taxi」の使い方は至って簡単。

タクシーを呼び出すときは乗車地と降車地を入力し予約ボタンを押すだけです。近くにいるドライバーのリストが表示され、オファーを受けるドライバーが見つかれば「Yay, We found a driver!」というメッセージが現れます。

ただし、ラッシュアワーなどの混雑する時間帯によっては何度がマッチングする必要があることもあります。

時間帯によってはなかなかドライバーが見つかないことも

ドライバーとのマッチングが成功

地図上でドライバーの状況が確認できます

ドライバーは、GPS機能の位置情報を確認しながら近づいてきます。事前にアプリケーションで車体ナンバーおよび運転手の氏名,連絡先などが通知されているので安心ですね。

ただしドライバーに関してはアバウトかもしれません。パタヤで利用した時は、アプリ上では男性のドライバーでしたが実際は女性のドライバーがきました(苦笑)。

E-Mailに送られてくる領収書

配車手数料が別途20バーツ(最低)かかりますが、ドライバーがみつかった時点で乗車拒否に遭うことがないこと、事前におおよその料金やドライバー情報がわかること、またアプリケーションを通じてクレジットカード払いができることが魅力ですね。料金の支払いは、現金もしくはクレジットカードです。

安心感があるので特に女性と夜間や早朝にかけての時間帯におすすめです。

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タイのオープンカー「トゥク・トゥク(スリーウィラー)」

タイに訪れたら一度は乗ってみたい「トゥク・トゥク」。写真のようにオープンカースタイルになっています。開放感がありますが暑い上に、バンコクの排ガスを浴びて走行することになります。また、シートベルトがなく安全面では不安がありますね。

トゥク・トゥクの運賃

アユタヤののトゥク・トゥク

トゥク・トゥクは観光地や繁華街,交差点付近で客待ちをしてることが多く料金は交渉制になります。目安は1kmで50バーツ~。

「ソンテウ(乗合タクシー)」ピックアップトラックの荷台が座席

タイのソンテウ-乗合タクシー

ソンテウ」はピックアップ・トラックの荷台を乗車席に改造した乗り合いタクシー。ソイ内(大通りに通じる脇道)でピストン輸送をしています。

バンコクでは、オンヌットやウドムスックなどの大きめのソイなどで運行されています。乗る場合は合図をすれば停車してくれます。降りるときはブザーを押して運転手に知らせます。

「バイクタクシー」後部座席はやっぱり危険

タイのバイクタクシー

バイクタクシー」はソイ(soi)の入口などに待機しています。オレンジ色のベストが目印。利用の際はヘルメットをかぶり後部座席に乗ります。

便利なためタイ人はよく利用しますが、バイク特有のすり抜けや転倒事故などがあるので安全面でおすすめできません。

バイクタクシーの運賃

バイクタクシーの値段表

料金は交渉制で短距離なら20B程です。待機小屋には目安の料金表が貼られています。