タイなどの海外旅行先で知らない場所に行った時に一番頼りになるのがスマホやケータイではないでしょうか? 地図を見たり、ウェブを調べたり、SNSで友達に聞いたりすれば多くのことがすぐに解決しますね。本当に便利です。
ただし、日本で使っているドコモ,au,ソフトバンクなどのスマホを海外に持ち出して、データ通信をすると国際ローミングという追加料金がかかることに注意が必要。携帯各キャリアや訪問国によって値段はまちまちですが、auの「世界データ定額」を例にとれば1日あたりの料金は980円。数日だけならまだしも週単位での滞在となるとやはり割高ですね・・・。
この記事では、海外ローミングを利用したデータ通信以外にもスマホで安くインターネットやモバイル通信を使うにはどんな方法があって、何がお得なのか考えてみたいと思います。また、設定や注意事項,使い方についても書いています。
Contents
海外で日本のスマートフォンを使うには?
まず、海外で日本のスマートフォンを使う場合どのような方法があるのでしょうか。
- 海外現地通信業者のプリペイドSIMを利用したモバイル通信網
- 日本のキャリア携帯会社のローミングサービスを利用
- 現地の空港やホテル,カフェのWi-Fiスポットを利用
- 海外Wi-Fi機器のレンタル
- 友人などからWi-Fiを飛ばしてもらいテザリングをする
以上のどれかの方法を利用することがほとんどだと思います。
1.海外現地携帯会社のプリペイドSIMを使う、設定は簡単なの?
通信と通話を節約して安く済ませたいなら、何と言っても現地のSIMカードを購入するのがおすすめです。ただし、SIMフリー端末を所持していることが大前提になります。
タイならば旅行者向けの売れ筋プリペイドSIMは、期限が1週間,容量が2.5GBほどのパッケージで299バーツ(日本円で約1,00円)で買えてしまいます。
SIMカードは空港,携帯ショップ,コンビニエンス・ストアなどで購入が可能。手続きには、身分証明書(パスポート)が必要です。
最も簡単なのは、タイ到着時にスワンナプーム空港やドンムアン空港内で入手してしまうこと。空港内には携帯各社(AIS,DTAC,True MoveH)がブースを構えており、SIMカードの使用者登録やプラン,APNの設定などの開通手続きをおまかせでやってくれ、使える状態にまでしてくれます。
「APN」とはアクセス・ポイント名のことでSIMカードを使う場合、自動であるいは手動で端末に名前,ユーザー名,パスワード,認証タイプなどの項目を設定することでデータ通信が可能になります。
APNの設定方法は慣れてしまえば、すればそれほど難しいものでもありません。SIMのパッケージなどに設定方法が記入されています。
SIMフリー端末とは?
▲simフリースマートフォン「Huawai P10」
現地のSIMカードを使うには、現地の通信会社の周波数帯(バンド)に対応したスマホやポケットWi-Fi、すなわち「SIMフリー端末」と呼ばれるSIMロックがかかっていない端末が必要です。
通常、日本の通信キャリアで購入した端末は、その会社以外のSIMの電波を掴まないようにSIMロックがかけられています。例えば、ドコモで購入したiphoneにAU、またはソフトバンクのSIMカードを入れても通話やインターネットができないといった具合です。
その場合、購入元のキャリアでSIMロック解除の手続きをすることで他社のSIMがつかえるようになります。
(タイの通信各社のLTE周波数は「スワンナプーム空港とドンムアン空港でのsimカードの購入と料金プラン」を参考にして下さい。)
タイで現地のSIMカードを使いたい方は、自分のスマートフォンがSIMフリー端末なのか確認が必要です。なお、格安携帯会社やインターネットショップで販売されている端末は、SIMフリー端末がほとんど。値段も1万円前後から販売されています。
人によっては、SIMフリー端末をデータ通信用、日本のスマホは通話専用といったように2台持ちで使い分けている方もいますね。また、最近ではSIMカードが2枚挿せる機能が備わっている端末も多く販売されています。
現地通信キャリアSIMを使った場合の利点
- 日本の携帯キャリアの高い国際ローミングを使わないで済む
- 安く電話がかけられる
- 安く電話が受けられる
- 電波があればどこでもインターネットが使える
- 現地の電話番号が持てる
タイの携帯キャリア
2.日本の携帯キャリアの国際データローミングサービスを使う
「国際データローミングサービス」とは、自分が利用している通信事業者の電波が使えない国外で、提携先の海外通信事業者ネットワークを使って通信を行うことです。この場合、日本で契約している定額パケットサービスは適用されません。利用するプランに応じて別途追加料金が発生します。
タイで利用した場合の1日の料金は
- ドコモ(WORLD WING)の「海外1dayパケ(30MB)」が980円、
「海外パケ・ホーダイ」が1,980円~2,980円(無制限)
- au(au世界サービス)の「世界データ定額(日本のデータ残量)」が980円、
「海外ダブル定額」が1,980円~2,980円(無制限)
- ソフトバンク(海外で使う)の「海外パケットし放題」が0円~2,980円(無制限)
になります。
ドコモ,ソフトバンクを利用している場合、ヘビーユーザーは間違いなく上限の2,980円まで達してしまうと思います。そう考えると「国際データローミングサービス」は、とても便利な機能ですがそうそう簡単には使えないですね・・・。
なお、通常の通話でも海外で着信を受けた場合は、着信料が発生するので注意が必要です。
国際データローミングサービスを使うには?
国際データローミングサービスを使うには、スマホの設定でデータローミングをONにすることで利用が可能になります。
アンドロイドの場合の「設定→その他→モバイルネットワーク→データローミグ→ON」です。
なお、キャリアごとの設定,アプリなどの利用方法は下記リンクを参照して下さい。
充電器や変圧器は別途必要なの?
さて、日本のスマホをタイに持って行った場合、充電器はそのまま使えるのでしょうか?ちょっと不安になりますよね。
ここではタイの電気事情についてちょっと触れておきたいと思います。
タイの電圧は220V
日本の電圧100V,周波数50Hz(東日本)/ 60Hz(西日本)に対して、タイの電圧は220V,周波数50Hzです。
使用するACアダプタ(充電器)にINPUT(入力)100-240V 50/60Hzと記載があればそのまま変圧器を通さないでも使用することが可能です。ほとんどのスマホACアダプタは100-240Vに対応していると思います。
電圧(V) | 周波数(Hz) | プラグ形状 | |
---|---|---|---|
タイ | 220 | 50 | A/B/B3 BF/C |
日本 | 100 | 50/60 | A |
プラグ形状の違いは?変換プラグは必要?
タイのコンセントはA,B,B3,BF,Cタイプです。写真のコンセントは全てのタイプに対応しています。
日本で使っているコンピューターのACアダプターとスマホのアダプターを挿入した写真です。変換プラグを使わなくても日本のAタイプが入るので変換プラグを用意する必要はありません。
3.フリーWi-Fi(ワイファイ)スポットを利用
▲フリーWi-Fiのある「TOM N TYOMS COFFEE」と「trueカフェ」
バンコクの街中には、カフェや商業施設などでフリーWi-Fiを提供している場所も多数あります。外出先では、これらのフリーWi-Fiを使えば一切費用はかかりませんね。利用場所が限られますが、出費をできる限り押さえたい場合におすすめです。
また、ホテルなどの宿泊施設では、無料Wi-Fiが完備されていることが普通です。ホテルに滞在中は、目一杯インターネットを楽しむことができます。
「TOM N TYOMS COFFEE」,「スターバックス」,「コーヒーワールド」のようなカフェでは入店し飲み物を購入することでフリーWi-Fiを利用できます。写真の「TOM N TYOMS COFFEE」では、購入したレシートにユーザーネームとパスワードが記入されています。
バンコクの代表的なフリーWi-Fiスポット
- ドンムアン国際空港、スワンナプーム国際空港
- スターバックス、コーヒーワールドなどのカフェ
- ターミナル21などのショッピングモール内
- 宿泊施設内
Wi-Fi使用時の注意事項
滞在中のスマホはWi-Fi運用だけ、もしくは写真撮影にしか利用しない場合でSIMカードを抜いていない場合に留意しておきたいのが誤操作。
何かの拍子にデータローミングがONになって、不必要な料金を請求された・・・なんてことにならないようにご注意を。
Wi-Fiだけを使用してデータ通信を行わない場合は、スマホ(アンドロイドの場合)の「設定→その他→モバイルネットワーク→モバイルデータ通信」をOFFにしておけば安心です。また、電池の消耗も押さえられます。
電話機能も使わない場合は「設定→機内モード」をONにしておけば余計な機能を使う心配はさらになくなります。
4.海外Wi-Fi機器のレンタル
複数人で回線をシェアしたり、複数国を周遊したりする場合に選択肢の一つになるのが海外Wi-Fi機器のレンタルです。Wi-Fi機器は宅配や日本の空港で受け渡し・返却ができます。
料金は、タイの場合「イモトのWiFi」が1,280円/日(500MB),「グローバルWiFi」が970円/日(250MB)~です。
5.友人などからWi-Fiを飛ばしてもらいテザリングをする
友達のスマホなどをアクセスポイント(親機)として、自分の端末(子機)でモバイルネットワークにアクセスするにはテザリング機能をつかいます。
アンドロイドの場合、「設定→その他→テザリングとポータブルアクセス」をONにします。テザリングのデメリットは親機の電池持ち時間が短くなることです。正直、あまり長い時間は使えないと思います。
タイでスマートフォンを買うには?
最後にタイでスマフォを買いたい!という方のためにタイのスマホ事情をちょっとご紹介。
スマートフォンの売買はサイアムにあるMBKセンターの売り場が有名です。BTSスカイトレイン「ナショナルスタジアム駅」に東急デパートとともに隣接しています。
スマホ売場では、小さなブースがたくさんあり新品から中古品までありとあらゆる製品が売られています。電子機器好きは見るだけでも楽しいですよ!
ちなみにタイ人は日本人同様に、またはそれ以上にスマホが大好きです。若いタイ女性はスマホを使ったセルフィー(自撮り)に夢中で、撮ったその場からフェイスブックなどのSNSにアップし反応を楽しんでいるほど。
タイで普及しているSNSはフェイスブックや日本でお馴染みのLINE。知り合ったタイ人とLINEのアカウントを交換するのも楽しいかも知れません。
最後に
この記事では、海外旅行先のタイで日本のスマホを使う方法について説明しましたが、いかがだったでしょうか?
私自身は、タイの現地携帯会社のプリペイドSIMとフリーWi-Fiスポットを併用することがほとんどです。SIMは日本円で1,000円程度で購入できるので多くのメリットを感じます。