米航空大手デルタ航空の東京・成田―タイ・バンコク線が10月をもって運休することが報道各社で報じられている。
まずは旅行系メディアの報道から。
デルタ航空(DAL/DL)は現地時間8月10日(日本時間11日)、成田-ニューヨーク(JFK)線など成田発着3路線の運休を発表した。
デルタ航空は、東京/成田〜ニューヨーク・バンコク・大阪/関西線を運休すると発表した。
さらに毎日新聞もこう続いている。
米航空大手のデルタ航空は10日、成田−米西部ロサンゼルス線、成田−タイ・バンコク線、関西−グアム線など日本を発着する5路線を10月に運休することを明らかにした。全日本空輸や日本航空、米同業大手との顧客獲得競争が激化する中で、高い採算性が見込める路線に経営資源を振り向ける。
日本経済新聞はさらに手痛く分析している。
米国と中国・アジアが日本を「素通り」して結びつきを深める――。そんな「アジアの空」の近未来をも、デルタの成田線縮小は予感させる。
日本経済新聞によれば、成田―バンコク・ニューヨーク線の運休は、デルタ航空のアジアにおける戦略の見直しであるという。
どうやらデルタは、今まで成田が果たしていたハブ空港としての役目、すなわち北米とアジアを結ぶ乗り継ぎ拠点としての機能をあきらめ、その役割を中国の上海や北京に担わせるようだ。
デルタ航空のバンコク行きプロモーションチケットは魅力的で、筆者もよく利用している。
今年5月の訪タイでは、まさに運休されようとしているデルタ航空DL283/284を利用した。
帰国便では機材にアクシデントが発生。約10時間の遅延。北米への乗り継ぎ客は、成田での乗り継ぎ時間に間に合わせるために、振替便を利用して日本に向かった。
一方の筆者は、手違いが発生してスワンナプーム空港で長時間待たされるはめに。
搭乗してみるとびっくり。いつも満席に近い機内はがらがら。さらに驚いたのは、後日のお詫びだ。デルタ航空が盟主をしているスカイマイルの筆者の口座に20,000ボーナスマイルが振り込まれた。
今となっては、とても良い思い出に思えてくる。デルタ航空の一ファンとして、いつの日がまた成田―バンコク線が運行されると淡い期待を持ち続けたい。非常に残念な知らせだ。