「エアポートレールリンク(ARL)」は、2010年に正式開通したバンコク・スワンナプーム国際空港を起点とする空港高速鉄道です。運行区間は「スワンナプーム国際空港駅」とバンコク中心街の「パヤタイ駅」間の28.6キロ、所要時間は約30分。
「マッカサン駅」で地下鉄MRTブルーラインの「ペッチャブリー駅」、終点の「パヤタイ駅」でBTSスカイトレイン・スクンビット線に乗り換えができます。
始発は6:00で終電は24:00、運賃は15バーツから45バーツと格安です。
今回は、スワンナプーム国際空港からバンコク市内への移動で早くて安い、最も実用的な交通手段である「エアポートレールリンク」の料金と乗り方、営業時間について詳しく見てみたいと思います。
Contents
エアポートリンク「スワンナプーン国際空港駅」の乗り場所
スワンナプーム国際空港駅は地下階
スワンナプーム国際空港「エアポートリンク」の乗り場所は、空港地下1階です。2階の到着フロアからは、エスカレーターもしくはエレベーターを使って地下階に移動します。
なお、SIMカードは到着階の2階で購入してしまった方が便利です。
空港内各所のある「Airport Rail Link」,「Train to city」の案内標識を目印に移動します。
地下フロア中央に広場が見えてきます。このなだらかに傾斜する広場を下ったところに切符売り場と改札口があります。動く歩道が目印です。
スワンナプーム国際空港地下階のマップ
休憩と両替におすすめの地下階
駅のある地下階には、24時間営業のコンビニエンスストアやカフェ,マッサージ店,ベンチなど休息がとれるスペースが多数あります。
到着フロアやタクシー乗り場のある1階に比べて、人も少なくゆったりと過ごせるので休憩におすすめの場所です。
また、改札口付近には、「スーパーリッチ」をはじめとするレートのいい両替所が多数ブースを構えています。日本円からバーツへの両替はこちらがお得です。
運行時間は?
始発と終電、運行間隔
おおよその営業時間は始発が6:00、終電が24:00です。運行間隔は約10~15分。
始発 | 終電 | 運転間隔 | |
---|---|---|---|
スワンナプーム国際空港発 | 6:05(平日) 6:10(週末) |
24:00 | 10~15分 |
深夜の乗り場附近は閉鎖
電車が営業時間外になる深夜は、広場の照明が落とされロープが張られて一般客の改札口附近への出入りが制限されます。
ただし、一部は通行できるようになっているので簡易宿泊施設「BOXTEL」などへのアクセスは可能です。
朝夕のラッシュ時の混雑にはご注意下さい
エアポートレールリンクに乗る上で唯一の懸念は、車内の混雑です。特に朝夕のラッシュ時は、通勤通学客で想像以上に混雑します。
電車内にはスーツケースを置く専用スペースはありません。大きな荷物がある場合は、時間を少しずらしてラッシュアワーを避けてみてはどうでしょうか。
運賃はいくら?
格安の運賃
料金は行き先によって15バーツから45バーツ。
スワンナプーム国際空港駅からのバンコク中心地までの運賃
- ラムカムヘン駅 30バーツ
- マッカサン駅 35バーツ
- ラチャプラロップ駅 40バーツ
- パヤタイ駅 45バーツ
プリペイド式ICカード「ARLスマートパス」
1回の乗車ごとに購入する切符以外にも、エアポートレールリンク専用のプリペイド式ICカード「ARLスマートパス」が駅窓口で販売されています。
販売価格は230バーツ(発行手数料30バーツ,デポジット30バーツ含む)。1回のチャージ可能金額は50バーツから1,000バーツまで。
停車駅と所要時間はどのくらい?
各駅までの所要時間
エアポートレールリンクには合計8駅があります。「スワンナプーム国際空港駅」から終点の「パヤタイ駅」までは28.6キロあり、目安は30分。
スワンナプーム国際空港駅からのおよその所要時間と料金
駅名 | 所要時間(約) | 運賃 | |
---|---|---|---|
1 | スワンナプーン国際空港駅 | ||
2 | ラートクラバン駅 | 5分 | 15バーツ |
3 | バーンタップチャーン駅 | 10分 | 20バーツ |
4 | フアマーク駅 | 14分 | 25バーツ |
5 | ラムカムヘン駅 | 18分 | 30バーツ |
6 | マッカサン駅 | 22分 | 35バーツ |
7 | ラチャプラロップ駅 | 25分 | 40バーツ |
8 | パヤタイ駅 | 26分 | 45バーツ |
路線図
運行休止中の「エクスプレス」
スワンナプーム国際空港 = パヤタイ,スワンナプーム国際空港 =マッカサン間を運行していた直通列車「エクスプレス」は2014年から運行休止中です。また、マッカサン駅のチェックインカウンターも廃止されています。
なお、エクスプレスの車両は各駅停車として使用されています。
BTSスカイトレインと地下鉄MRTへの乗換駅
旅行者の利用が多い駅は、終点の「パヤタイ駅」,「ラチャプラロップ駅」,「マッカサン駅」です。
BTSスカイトレイン・スクンビット線には「パヤタイ駅」、地下鉄MRTブルーラインの「ペッチャブリー駅」には「マッカサン駅」で乗り換えができます。
- 「パヤタイ駅」でBTSスカイトレインへ接続
- 「マッカサン駅」で地下鉄ブルーラインへ接続
パヤタイ駅
バンコク市街地側の起点となるのが「パヤタイ駅」です。
空港からBTSスカイトレインへの乗り換え駅は終点までと覚えておけば分かりやすいですね。なお、1階のエスカレーター脇には専用のタクシー乗り場も併設されています。
エアポートレールリンクとBTSスカイトレイン間は、連絡通路が整備されているので雨の日でも濡れずに移動が可能です。
通路にはインフォーメーション・センター,カシコン銀行出張所,両替商「スーパーリッチ1965」など観光客に役立つ店舗があります。
「BTSパヤタイ駅」から近い繁華街は「サイアム(2駅)」,「ビクトリーモニュメント/戦勝記念塔(1駅)」です。
マッカサン駅
「マッカサン駅」は地下鉄MRTブルーライン「ペッチャブリー駅」との乗り換え駅です。
マッカサン駅にも屋根の付いた連絡通路が整備されています。強い日差しや雨を避けて移動ができますね。
駅前は殺風景ですが、「ペッチャブリー駅」入口横の連絡通路に両替商「スーパーリッチ1965」とカフェがあります。
「ペッチャブリー駅」から近い繁華街は「スクンビット駅(1駅)」,「ラーマ9世駅(1駅)」です。
ラチャプラロップ駅
「ラチャプラロップ駅」はプラトゥーナム市場,ランナム通り周辺へのアクセスに便利です。駅周辺には、ホテルやレストラン,ショップも多くあり賑わいがあります。
自動切符販売機でのチケットの買い方
乗車券販売機は、タッチパネル方式で硬貨(1バーツ,5バーツ,10バーツ)と紙幣(20バーツ、50バーツ,100バーツ)の両方を使用できます。
自動切符販売機の操作方法
1.行き先の選択画面。目的地の駅をタッチします。
選択駅が少ないのでわかりやすいですね、なお、左上のオレンジの囲いにタッチすることで言語の切り換え(タイ語と英語)ができます。
2.必要購入枚数の選択画面。
1枚から5枚まで選択が可能です。右下に料金が表示されます。
3.画面に表示された金額の硬貨もしくは紙幣を投入。
4.乗車用のICトークンがでてきます。
おつりの取り忘れに十分ご注意を。
500バーツ,1000バーツ紙幣の利用、またスマートパスの購入は窓口で対応可能です。
ICトークンを使った電車の乗り方
エアポートレールリンク改札口は非接触型の自動改札になります。「ICトークン」、またはプリペイド式のICカード「スマートパス」をかざして改札口を通ります。
IC内蔵のトークン
こちらが乗車券になるIC内蔵のトークン。素材は樹脂、形はコイン型で大きさは500円玉より少し小さい位でしょうか。
自動改札口の通り方
改札口に入るとき
「ICトークン」かプリペイド式ICカードの「スマートパス」を黄色のパッド部分に軽くタッチするか、かざしてチップを読ませると赤いバーが開きます。
改札を通った後は、乗車前のセキュリティチェックを済ませてホームへと向かいます。
改札口を出るとき
機械の投入口に「ICトークン」を返却するとバーが開きます。「スマートパス」の場合は黄色の部分に読ませます。
なお、スマートパスの残高額は上部画面に表示されます。
最後に
スワンナプーム国際空港を利用する場合、バンコク市内とのアクセスは「エアポートレ-ルリンク」が一番のおすすめ交通手段です。
経済的で時間が読めるのがその理由です。荷物が多くなければ、まずは電車でバンコク中心部まで移動、その後にBTSスカイトレインや地下鉄,タクシーなどに乗り換えるのはどうでしょうか。
唯一の欠点は「エクスプレス」が廃止されたことによって、旅行者専用の電車がなくなってしまったことでしょうか。一般的な車両では混雑時に大きな荷物の置き場所に困ります・・・。
ただし、タイ人は優しいので困っていると手助けをしてくれ場合も多くありますね。